2006年12月01日

三重県鳥羽市沖でタンカー座礁

知床・油汚染漂着問題のブログに、
三重県鳥羽市沖のタンカー座礁ニュースが載っていた。

こちら

鳥羽市からは愛知県田原市伊良湖へと、
愛知県常滑市への定期航路(伊勢湾フェリー)が運行されている。

この2つ航路は、たまたま自身が調査を担当することもある航路で、
影響が気になったのでいろいろ書いてみようと思う。

今年の日本鳥学会の岩手県大会にて、このうちの鳥羽−伊良湖航路で
観察することができた海鳥について発表を行った。

発表の要旨についてはこちら(日本鳥学会のHPより引用)。
なおファイルはPDFなのでご注意ください。

今回汚染が起きたとされる鳥羽市国崎町とは、
厳密に言うと伊勢湾フェリーの定期航路がある海域よりも南に位置し、
太平洋上であるはが、比較的近く、またいつ隣で事故が起こるかもわからないので、
そういった意味もこめての記事ということを受け止めていただければと思う。

なお、フェリーセンサスはあくまでも定量的なデータを取る調査なので、
参考にしたカモメ類の増減などの個体数は、
実際にこの航路で見られる海鳥類の総数ではない点にはご注意いただきたい。

まず一番油汚染の被害にあう確率が高いであろうカモメ類に関して。

愛知県や三重県(北側)ではこの時期、大体のセグロカモメ類は定着を始めているが、ワシカモメやカモメなどの北方系の種類は、丁度これからの季節に渡来のピークがあるように思う。
去年、一昨年の鳥羽−伊良湖のデータを見てみても、11月とそれ以降の月ではカモメ類(大型カモメ、小型カモメ含)の個体数が劇的に増えはじめている。

以上のことから、この時期が渡りのピークであることが推測できる。

次に、

太平洋と伊勢湾内では観察できる海鳥類の数や種類が異なった。
太平洋側(伊良湖)では、ミツユビカモメやウミスズメ類が
カモメ類同様にこれからの季節によく観察されていて、
伊勢湾側(鳥羽市側)ではカモメ類とカワウの数が多かった。

ということは、

状況によっては、これから渡来数が増えてくるカモメ類と
ウミスズメなどに被害が出るのでは、と推測することができる。
移動中の個体が多いということは、汚染した鳥が分散して、
仮に死亡した場合に被害が増えるということに繋がるのではないか。

汚染海域で越冬しているカモメ類やウ類、カモ類にも被害があるのか気になる。

これからの状況には注目しようと思っているが、
何より実際に身近な場所でもこういった事故が起こってしまったことが残念だった。

もしこのブログを読んでいる東海地方の方がいらっしゃいましたら、
是非海岸線のカモメ類の状況など確認していただければと思います。
posted by きゅーた at 23:41| Comment(0) | TrackBack(1) | イキモノ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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